【一覧表】銀行員におすすめの資格。就職・転職・出世・独立に有利な資格は?
- 銀行で出世するために必要な資格は?
- 将来は転職したいんだけど、おすすめの資格はある?
銀行で働く限り資格勉強は避けて通れません。
とはいえ銀行業務に関する資格は財務・法務・税務・コンプライアンスなど多岐にわたり、全ての資格を取得するのは不可能と言っても良いでしょう。
そこで次の4通りの観点から銀行員におすすめの資格を厳選しました。(タップで詳細に移動します。)
銀行員におすすめの資格一覧表
銀行員におすすめの資格をまとめました。
資格名 | 証券外務員 | 生命保険募集人 | 損害保険募集人 | 日商簿記 | 日商簿記 | FP技能検定 | FP技能検定 | 銀行業務検定 | 銀行業務検定 | 銀行業務検定 | 貸金業務取扱主任者 | 日商簿記 | FP技能検定 | 宅地建物取引士 | 中小企業診断士 | 社会保険労務士 | 税理士 | 公認会計士 |
級数 | 一種・二種 | ー | ー | 3級 | 2級 | 3級 | 2級 | 4級 | 3級 | 2級 | ー | 1級 | 1級 | ー | ー | ー | ー | ー |
おすすめ度 | 必須 | 必須 | 必須 | (4.5 / 5.0) | (5.0 / 5.0) | (4.5 / 5.0) | (5.0 / 5.0) | (2.0 / 5.0) | (2.5 / 5.0) | (3.0 / 5.0) | (2.0 / 5.0) | (4.0 / 5.0) | (4.5 / 5.0) | (4.0 / 5.0) | (5.0 / 5.0) | (3.0 / 5.0) | (4.5 / 5.0) | (4.0 / 5.0) |
難易度 | (2.0 / 5.0) | (1.0 / 5.0) | (1.0 / 5.0) | (2.0 / 5.0) | (3.5 / 5.0) | (2.0 / 5.0) | (3.5 / 5.0) | (2.0 / 5.0) | (2.5 / 5.0) | (3.0 / 5.0) | (3.0 / 5.0) | (4.0 / 5.0) | (4.0 / 5.0) | (3.5 / 5.0) | (4.5 / 5.0) | (4.5 / 5.0) | (5.0 / 5.0) | (5.0 / 5.0) |
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銀行員に必須の資格 内定者におすすめ
銀行に就職にする際に必須の資格は大学卒業と普通運転免許証ぐらいでしょう。しかし銀行で働く以上必ず取得しなければならない資格はあります。
証券外務員二種・一種
おすすめ度 | 必須 |
難易度 | (2.0 / 5.0) |
勉強時間 | 40〜60時間 |
試験内容 | 金融商品取引法、株式・債券市場業務などについて出題 |
コメント | 銀行員に必須資格で難易度は低め |
証券外務員一種・二種は銀行員の必須資格です。預かり資産(投資信託や保険)の販売に必要な資格であり、原則一種まで取得しないといけません。
難易度は一種が普通、二種がやや易しい程度の試験。
二種外務員だとリスクの低い金融商品しか販売できませんが、一種外務員だと販売できる商品に制限が無いという違いがあります。
一種合格後は内部管理責任者
証券外務員一種に合格すれば、内部管理責任者試験に受験できます。管理者向けの試験ですが、証券外務員一種に合格するだけの実力があれば問題無く合格できる試験です。
二種外務員→一種外務員→内部管理責任者の順に受験するのがセオリーです。
生命保険
おすすめ度 | 必須 |
難易度 | (1.0 / 5.0) |
勉強時間 | 10〜20時間 |
試験内容 | 一般課程、専門課程、変額保険販売、外貨建保険販売など複数種類 |
コメント | 一夜漬けでも合格できる難易度 |
入行初年度は販売資格を得るために、生命保険の試験を多く受験しないといけません。
生命保険の試験は一般課程、専門課程、変額保険販売資格試験など種類は様々。最近では外貨建保険販売資格試験が新設されました。
しかしそれぞれの試験の内容はとても簡単。一夜漬けで合格できる難易度です。
損害保険
おすすめ度 | 必須 |
難易度 | (1.0 / 5.0) |
勉強時間 | 10〜20時間 |
試験内容 | 基礎単位、自動車保険単位、火災保険単位、傷害疾病保険単位の複数種類 |
コメント | 一夜漬けでも合格できる難易度 |
生命保険と同様に損害保険を販売するためには損害保険募集人資格が必要です。
基礎単位、自動車保険単位、火災保険単位、障害疾病保険単位など複数の種類の試験がありますが、どれも難易度は低め。
人事部からもらう過去問を数回繰り返せば、不合格になることはほぼありません。
銀行で働くならほぼ必須の資格 全銀行員におすすめ
銀行で働くなら資格試験は避けて通れません。昇格・昇任の要件に資格の取得単位が考慮されるからです。
日商簿記検定3級・2級
級数 | 3級 | 2級 |
おすすめ度 | (4.5 / 5.0) | (5.0 / 5.0) |
難易度 | (2.0 / 5.0) | (3.5 / 5.0) |
勉強時間 | 50〜70時間 | 200〜300時間 |
試験内容 | 商業簿記 | 商業簿記、工業簿記 |
コメント | 融資業務に携わるならほぼ必須 | 財務分析で役立つ知識が身に付く |
融資業務に携わるなら簿記は必須の試験と言えます。
銀行で働くならば日商簿記2級まで取得しておきたいところ。また日商簿記は認知度の高い資格のため、転職活動に役立ちます。
FP技能検定3級・2級
級数 | 3級 | 2級 |
おすすめ度 | (4.5 / 5.0) | (5.0 / 5.0) |
難易度 | (2.0 / 5.0) | (3.0 / 5.0) |
勉強時間 | 80〜150時間 | 150〜300時間 |
試験内容 | 学科試験、実技試験 | 学科試験、実技試験 |
コメント | 金融に関する知識が幅広く身に付く | 預かり資産業務に携わるならほぼ必須 |
FP技能検定は金融の国家資格で、銀行員ならば取得しておきたい資格。2級は取得しておきたいところ。
預かり資産や資金運用部などへの配属を希望するなら、難関資格であるFP1級取得者も珍しくありません。
銀行業務検定試験
級数 | 4級 | 3級 | 2級 |
おすすめ度 | (2.0 / 5.0) | (2.5 / 5.0) | (3.0 / 5.0) |
難易度 | (2. / 5.0) | (2.5 / 5.0) | (3.0 / 5.0) |
勉強時間 | 2週間 | 2週間 | 4週間 |
試験内容 | マークシート | マークシート | 記述あり |
コメント | 知識に不安がある方は4級から | 業務に関連する試験は受験しておきたい | 銀検では最難関の級 |
銀行業務検定試験は金融機関で働く際に評価される資格です。
種類は銀行業務に関する知識が幅広く問われ全ての科目を勉強するのは困難。自分の業務に関連する分野を中心に取得しましょう。
- 銀行業務検定の分野
- 法務、財務、税務、預かり資産・投資信託、年金・シニア、相続、金融経済、融資渉外、外為、信託・証券、マネジメント、コンプライアンス、ホスピタリティ
また級別の主な特徴は次のとおり。
4級 | 最も易しい試験。財務・法務・税務・年アドのみ。 |
---|---|
3級 | 難易度は標準レベル。かなり専門的な知識が問われる試験も。 |
2級 | 最難関の試験。記述部分もあり1カ月は勉強したい。 |
銀行業務検定の情報は次の記事にまとめていますので参考にしてください。
当サイトでは銀行業務検定の全ての試験を紹介しています。
貸金業務取扱主任者
おすすめ度 | (2.0 / 5.0) |
難易度 | (3.0 / 5.0) |
勉強時間 | 150〜180時間 |
試験内容 | マークシート:主に貸金業法に関する知識が問われる |
コメント | 銀行には配置義務がない資格 |
貸金業務取扱主任者は銀行に必須の資格に思えます。しかし銀行、信用金庫、信用組合や労働金庫に配置義務はありません。
クレジット会社や信販会社では必須の資格のため、資格手当などが支給される場合もあります。
キャリアアップに必要な資格 出世や転職を目指す方におすすめ
銀行員にとってキャリアアップに必要な資格を紹介します。どれも難関資格で独学での取得は厳しいです。
日商簿記検定1級
おすすめ度 | (4.0 / 5.0) |
難易度 | (4.0 / 5.0) |
勉強時間 | 500〜700時間 |
試験内容 | 商業簿記、会計学、工業簿記、原価計算 |
コメント | 融資部、総務部、経理部を希望するならおすすめ |
日商簿記1級は簿記の最難関資格です。経営管理や経営分析を行えるレベルの試験で、合格すると税理士資格を得られるのも特徴。
簿記2級で与信判断に必要な知識は十分備わります。簿記を勉強して興味が出た方は目指す価値がある資格でしょう。
審査業務以外にも銀行簿記が必要な総務部・経理部や主計部などで活躍が期待される資格です。
FP技能検定1級
おすすめ度 | (4.5 / 5.0) |
難易度 | (4.0 / 5.0) |
勉強時間 | 450〜600時間 |
試験内容 | 学科試験、実技試験(実施機関で異なる) |
コメント | 預かり資産担当におすすめ |
預かり資産担当ならFP技能検定1級はおすすめの資格です。知名度は高く、商品提案時に顧客へアピールできます。
民間資格のCFPやAFPと異なり、FP技能検定は更新研修が不要で一生有効。銀行業務との相性が良くコスパのいい資格と言えます。
宅地建物取引士
おすすめ度 | (4.0 / 5.0) |
難易度 | (3.5 / 5.0) |
勉強時間 | 300〜500時間 |
試験内容 | マークシート:主に宅建業法に関する知識が問われる |
コメント | 住宅ローン担当と相性良し |
宅地建物取引士は不動産業界では必須と言われる資格。不動産取引で必要な「重要事項の説明」は宅建士だけができる業務だからです。
銀行の融資業務では宅建士の業務を使用する機会はほとんどありません。しかし融資や自己査定で土地建物の担保を評価する機会は多いです。
住宅ローン担当ならば、宅建士取得者は業者・顧客の両方から評価されるでしょう。マークシート式ですが、難易度はやや高め。
中小企業診断士
おすすめ度 | (5.0 / 5.0) |
難易度 | (4.5 / 5.0) |
勉強時間 | 約1,000時間 |
試験内容 | 1次(マークシート)、2次(記述、面接) |
コメント | 法人融資の専門部署を希望するならおすすめ |
中小企業診断士は経営コンサルタントの国家資格で、法人融資との相性は抜群に良いです。業務独占資格ではありませんが、1次試験は7科目、2次は記述式で難易度はかなり高め。
事業性評価が必要な融資専門部署で重宝されます。本業支援業務である取引先企業の課題解決業務に役立つ人材とみなされるからです。
- 本業支援業務の例
- ・ローカルベンチマークの作成支援
・ビジネスマッチング
・補助金申請の支援
・人材紹介
・M&A
上記の業務は診断士でなくても携われますが、知識を積み講習を受けた資格取得者の方が適切な助言ができるでしょう。
ハイレベルな資格 独立を目指す方におすすめ
銀行で働くなら上記の資格のみで十分。ただ「将来的に独立を考えているんだが・・・」という方に銀行業務と関連のある独立も視野に入る資格を紹介します。
社会保険労務士
おすすめ度 | (3.0 / 5.0) |
難易度 | (4.5 / 5.0) |
勉強時間 | 約1,000時間 |
試験内容 | 選択式試験、択一式試験 |
コメント | 総務部、人事部希望ならおすすめ |
社会保険労務士は労務に関わる手続き代行・帳簿作成について独占業務がある資格です。このため独立も可能と言われる資格の一つ。
総務部・人事部での業務に役立つかもしれませんが、銀行業務で独占業務を活かす機会は少ないでしょう。
将来FPや税理士として独立を考えている方には相性が良くおすすめの資格です。
FP技能検定や銀行業務検定の年金アドバイザーを勉強して「面白いな。」と感じた方は取得を考えてもいいかもしれません。
税理士
おすすめ度 | (4.5 / 5.0) |
難易度 | (5.0 / 5.0) |
勉強時間 | 約3,000時間 |
試験内容 | 科目合格制度で11科目から5科目に合格 |
コメント | 銀行業務との相性が良く独立もできる |
税理士は税に関する最難関資格で、税務の代行・書類作成・相談で独占業務があります。
「税金」は銀行のほぼ全ての業務で関わるので、税理士を取得していれば融資・本業支援・リテールや相続などで幅広く活躍できます。
資格手当を出す銀行があるかもしれません。また税理士として独立も十分視野に入る資格です。
公認会計士
おすすめ度 | (4.0 / 5.0) |
難易度 | (5.0 / 5.0) |
勉強時間 | 3,000時間以上 |
試験内容 | 短答式試験、論文式試験 |
コメント | 転職・独立を考えるなら取得する価値あり |
公認会計士は医師、弁護士に並ぶ最難関資格とも呼ばれます。「企業の監査」が独占業務で、税理士として登録も可能。
財務諸表を分析する銀行の融資業務と相性が良いように思えます。しかし銀行では会計士の独占業務を十分に発揮できず、費用対効果は低いかもしれません。
監査法人への転職や独立を考えるなら数年かけて取得する価値はあります。
資格取得の際の注意点
銀行業務は多くのビジネスに関連するため、銀行員が取るべき資格は様々。この記事で紹介した資格だけでも全て取得するのは不可能に近いです。
ですから資格の取得を考える際は、自分が積み上げたいキャリアを想定して計画的に取得しましょう。
自分の将来を想像しながら資格を取得するのがおすすめです。